農園業

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私たちが有機無農薬野菜をはじめるきっかけ

私たちが有機無農薬野菜の栽培をはじめた背景には、家族の健康、自然環境への意識、そして「本当においしい野菜」を作りたいという情熱がありました。もともと私たちは一般的なスーパーで手に入る食材を日々の食卓に並べていました。しかし、ある出来事をきっかけに、私たちのライフスタイルは大きく変わることになりました。

健康を見つめ直す

数年前、家族の中で体調を崩す者が続きました。普段はあまり病気をしない親が疲れやすくなったり、なんとなく元気がないという状態が続いていたのです。病院での診断結果は特に深刻な問題はなく「ストレスや栄養バランスの影響ではないか」とのことでした。そこで食生活を見直そうと考え、私たちはより健康的な食材に注目するようになりました。

その過程で、有機栽培や無農薬農業という言葉に出会いました。市販の野菜の多くには農薬や化学肥料が使用されていること、そしてそれが健康や環境に与える影響について知識を深めていく中で「本当に安心して食べられる野菜を自分たちで育ててみよう」と思うようになりました。

自然と環境への気づき

もうひとつのきっかけは、自然環境の変化を身近に感じたことでした。私たちの住む地域でも、気候の変化や土壌の劣化、農薬の影響で減少する昆虫や鳥の話題が頻繁に耳に入るようになりました。特に、子どもたちが野外で遊ぶ機会が減り、自然と触れ合う大切さを改めて実感したとき「環境を守る農業を始めることで、未来の子どもたちに豊かな自然を残す一助になりたい」と強く思ったのです。

野菜本来のおいしさを求めて

さらに、私たちは「本当においしい野菜」を探し求めていました。町で手に入る野菜はどれも同じような味で、どれだけ調理方法を工夫しても感動するような美味しさを感じることは少なくなっていました。しかし、地方に住む友人が送ってくれた無農薬で育てた野菜を食べたとき、その濃厚な味わいとみずみずしさに驚きました。「これが本来の野菜の味なんだ」と知り、自分たちでもそんな野菜を作りたいという想いが膨らんでいきました。

小さな畑からのスタート

こうして私たちは、最初は小さな畑を借りて、家庭菜園の延長として有機無農薬の野菜づくりをスタートさせました。初めは農業の知識も経験もほとんどなく、天候に悩まされることや病害虫に苦戦することもありました。それでも少しずつ試行錯誤を重ね、土の状態を見ながら育て方を工夫し、地元の農家の方々にアドバイスをいただきながら野菜作りを学んでいきました。

収穫した野菜を家族や友人に試食してもらうと「本当においしい」「こんな野菜を食べたかった」と喜んでもらえることが増え、それが私たちの大きな励みとなりました。

人とのつながりと共感

また、有機無農薬農業を始めたことで、同じ志を持つ人々とのつながりが生まれました。友人を通じて、私たちの野菜を購入してくださった方々からの「安心して食べられる野菜をありがとう」という声は、私たちにとって何よりの喜びです。

その一方で、多くの人が日々の忙しさの中で健康や環境のことを意識する余裕がないという現実も知りました。私たちはそういった方々にこそ、手軽に安心して食べられる有機無農薬野菜を届けたいと考えるようになりました。

未来への展望

現在では、自分たちの農園を持ち、少しずつ規模を拡大しながら地域の方々や全国のお客様に野菜をお届けしていこうと準備中です。私たちの目標は、ただ野菜を提供するだけではなく、健康的な食生活や持続可能な農業の大切さを広めることです。ワークショップや農園体験を通じて、子どもたちや若い世代にも自然との関わりを感じてもらう機会を増やしていきたいと考えています。

私たちが有機無農薬野菜を始めたのは、家族の健康を守るため、環境を守るため、そしておいしい野菜を多くの人と分かち合いたいという想いからでした。この想いを忘れることなく、これからも心を込めて野菜を育てていきます。そして、多くの人々が「食べること」の喜びや自然への感謝を感じられる世の中にしていけたらと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。